税理士法人オンリー・ワン羽村事務所

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  土地の共有持分の解消事例

  相談内容

  兄弟で土地を共有で相続した方の1人がその土地を自宅の敷地と賃貸用アパートの敷地として利用していますが、その共有土地が兄弟それぞれの相続人に相続することに不安を感じて相談にこられた事例です。
  共有者それぞれが自身の相続が近い年齢になり法律的なことの理解も難しくなっておりましたので、主として共有者の子たちでその解決について協議することになりました。
  土地を使用していない共有者の共有持分について贈与を受けるのか、金銭を支払って譲渡してもらうのかが課題になりました。
  協議は長期にわたり5年程度かかっています。

  解決

  当事務所としては、まず、財産評価の依頼を受け、土地の評価額や時価を算定し贈与を受けた場合の贈与税の算出などの協議のための情報提供を行いました。
  
  最終目的は共有持分の完全解消ですが、贈与税の負担が高額になるため共有者毎に複数年にわたる贈与を提案し、現在実行中です。
  贈与契約書の作成や贈与にかかる登記については、提携している司法書士をご紹介しました。
  
  共有者には老人ホームの入所者もいたので、意思能力に不安が生じる前に家族信託により所有者名義を共有者の子に変えてもらい、贈与や譲渡に応じられるようアドバイスしました。

  ポイント

  土地という財産について持分の贈与を受けて共有を解消することを贈与者に納得して頂くことは大変でした。税理士は交渉の代理人にはなれないため、税金についての情報提供を公平に行うことに努めました。
  また、複数年にわたる贈与をする場合に贈与の仕方によっては最初の贈与時に総額で課税されることがありますので、そうならない贈与の仕方を提案しました。
  この提案内容に基づいて贈与が行われ、それに基づいて贈与税の申告手続を行いました。