遺産分割協議書を全解説|作成の目的から書き方、必要書類まで

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本記事の内容は、原則、記事執筆日(2021年1月17日)時点の法令・制度等に基づき作成されています。最新の法令等につきましては、弁護士や司法書士、行政書士、税理士などの専門家等にご確認ください。なお、万が一記事により損害が生じた場合、弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。
遺産分割協議書を全解説
遺産分割協議書を全解説|作成の目的から書き方、必要書類まで

相続手続きを行う上では、遺産分割協議によってすべての相続人が合意した内容を文書にまとめた遺産分割協議書を作ります。しかし遺産分割協議書が不要なケースもあります。

この記事では、遺産分割協議書とは何か、どのように作るのかなど、その書式やテンプレート、書くべき内容、押印の仕方などについてまとめています。遺産分割をおこなう方に必要な情報をわかりやすく、詳しくお伝えします。

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この記事はこんな方におすすめ:
「遺産分割協議書について知りたい人」

この記事のポイント:

  • 遺産分割協議書は相続登記や相続税申告などの相続手続きに使用する
  • 遺産分割協議書には、相続人全員の印鑑証明書を添付する
  • 相続人に未成年がいる場合は、家庭裁判所に「特別代理人」の選任を申し立て、選任された特別代理人が遺産分割協議に加わる

遺産分割協議書とは

親族が亡くなり、相続が開始すると金融資産や不動産などの遺産を相続人に引き渡す相続手続きが必要になります。

相続手続きを行うためには、金融資産であれば金銭などを移すために銀行などに、不動産であれば登記をするために法務局に、被相続人の遺産を誰に引き渡すのかを証明しなければなりません。このような相続手続きを行う際に財産分割を明確にするために必要な書類が遺産分割協議書です。

遺産分割協議書を作る目的とメリット

遺産分割をする際には遺産分割協議をおこなうほか、公正証書遺言や自筆証書遺言などといった遺言書に沿っておこなう場合もあります。ここでは遺産分割協議書について、どのような場合に必要なのか、どのようなメリットがあるのかという点について説明したいと思います。

遺産分割協議書が必要な場合とは

冒頭で述べたように遺産分割協議書は相続手続きを行う際に利用します。

例えば、銀行で預金の相続の手続きをする場合や法務局で不動産の相続登記をするとき、証券会社などでおこなう有価証券や株式の相続手続きや、相続税の申告をするときなどに、提出を求められる場合があります。

しかし、下記の「遺産分割協議書が不要なケースとは?」で詳しく解説をしますが、これらの手続の際に必ず遺産分割協議書が必要になるということではなく、被相続人が遺言書を残していた場合などには遺産分割協議が不要な場合もあります。

遺産分割協議書を作るメリット「後々のトラブルを防ぐ」

遺産分割協議書を作成するメリットのひとつとして、相続人間でのトラブルを回避ができることがあります。

遺産分割協議書はその名称のとおり、相続人間で遺産を分割するために協議した内容を記した書類であり、相続人間での合意によって作成されます。相続手続きが終わった後になって遺産分割についてトラブルになることを防ぐためにもその内容を書類で残しておくことが重要になります。

遺産分割協議書を作成しないとどうなる?

金融機関や法務局での相続手続きに遺産分割協議書が必要な場合には、それを作成しないと相続手続きが滞ってしまいます。また、前述したとおり相続人間で遺産の分割方法を決めた際に遺産分割協議書を作成せずにそれを口約束だけにしておくと、後々トラブルに発展してしまうことが考えられます。

たとえ、自分ではそんな大きな金額ではないから大丈夫だろうと思っていても、複数人で遺産分割をするときは遺産の分割方法や割合など重要な事項は遺産分割協議書として記録することをおすすめします。

遺産分割協議書が必要なケースとは?

では、実際に遺産分割協議書が必要な場合について詳しく解説していきたいと思います。

金融機関で相続手続きをする場合

被相続人が資産や株式、有価証券などの資産を金融機関に預けていた場合、これらの資産を相続人が金融機関から引き出す際には遺産分割協議書などの書類が必要になります。

なぜなら、これらの資産は被相続人名義の口座などに預けられているため、相続人といえどもそのことを証明しない限りは金融機関から引き出すことはできないからです。相続人間で遺産分割を行った場合には、遺産分割協議書を作成して金融機関での相続手続きを行いましょう。

不動産の相続登記がある場合

被相続人が建物や土地などの不動産を所有していた場合、これらの不動産は不動産登記上、被相続人の所有物となっているので、不動産の所有権を相続人に移すために相続登記をする必要があります。そしてこの手続きを法務局で行うためには、法務局に対して被相続人が死亡したことや自己が相続人であることなどを証明しなければなりません。

もちろん遺産分割協議書には該当する不動産が遺産分割によって自己に所有権が移ることが記載されている必要があります。このように相続財産の中に不動産があり、相続登記が必要な場合には遺産分割協議書が必要になります。

相続税申告が必要な場合

相続が生じて資産が相続人に移ると、相続税が課されます。

相続税の計算をする際に、どの相続人がいくらの資産を相続して、いくらの相続税を申告する必要があるのかを確認するために遺産分割協議書が必要になります。

相続税の申告期限は被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10カ月以内となっており、期限を過ぎると納税額が増える場合がありますので、遺産分割協議書は早めに作成するほうが良いでしょう。

遺言で触れられていない相続財産がある場合

被相続人が遺言書を残している場合には遺産分割協議書が不要になるケースがあります。しかし、遺言書に記載されていない相続財産がある場合には遺産分割が必要になり、遺産分割協議書の作成も必要になります。

遺産分割協議書が不要なケースとは?

ここまで遺産分割協議書が必要な場合や作成するメリットを解説してきましたが、遺産分割協議書が常に必要というわけではなく、不要なケースも存在します。ここでは遺産分割協議書が不要なケースについて解説していきます。

遺言書で遺産分割の方法が指定されている場合

被相続人が「有効な遺言書」を残している場合には遺言書に記載されている内容が遺産分割や遺産分割協議書に優先します。これは被相続人の意思を尊重し反映するためです。

本稿において今まで解説してきた相続手続きも遺言書を用いて行うことができます。遺産分割協議書は遺言による被相続人の意思が確認できない場合に必要になるとも言えるかもしれません。

相続人が1人しかいない場合

相続人に該当する者が1人しかいない場合には、すべてをその相続人が相続します。この場合には、遺産分割協議書を作成する必要はありません。遺産分割協議書は相続人が複数いる場合に誰が何を相続するのかを表すものと言えます。

法定相続分通りに遺産分割を行う場合

遺産の分割方法として、法律(民法)で定められた割合である「法定相続分」での分割があります。

法定相続分は、「配偶者2分の1:子供2分の1」、「配偶者3分の2:直系尊属(父母など)3分の1」、「配偶者4分の3:兄弟姉妹4分の1」となっています。

法定相続分で相続をする場合には不動産に関する法務局での手続きにおいて遺産分割協議書の提出は求められておらず、金融機関における手続きにおいてもほとんどの場合で求められていませんので、遺産分割協議書は不要であるといえそうです。

ですが、そのほかの相続財産が後に発見された場合に、再分割することも考えられます。その際には事情が変わっているかもしれませんので、たとえ法定相続分で分割する場合にも実務的には遺産分割協議書を作成することをおすすめいたします。

遺産分割協議書作成前の準備

では、実際に遺産分割協議書を作成するためにはどのような内容を決め、どのような書類を準備する必要があるのでしょうか。ここでは遺産分割協議書作成のために必要な準備についてご紹介します。

遺産分割協議書の内容を決める

まず、遺産分割協議書の内容を決めるためには相続人を確定させる必要があります。そしてどのような相続財産が存在するのかを調査し、確定させることが必要です。

相続人の確定は被相続人の戸籍などから把握することができます。相続財産の調査では金融資産については預金通帳など、不動産については土地・建物の登記事項証明書や、固定資産評価証明書などを利用します。この2つのステップで誰が何を相続する可能性があるかを整理することができます。

また、相続財産については、財産目録を作成しておくと良いでしょう。

このように相続人と相続財産を整理した後は、分割の仕方の確定(遺産分割協議)を行います。この分割の仕方の確定によって決まった内容が遺産分割協議書に反映されます。

ここで決めなければならない内容は誰がどの相続財産を相続するのかということです。「遺産分割協議書が不要なケースとは?」で解説した通り、有効な遺言書が存在すればそもそも遺産分割協議を行う必要はありません。遺産分割協議の内容は、法定要件を欠く遺言書が存在する場合や相続人間の関係性などによってさまざまです。

分割の仕方の確定では相続人間でトラブルに発展してしまうことも多いので、専門的な知識を有した弁護士や税理士、行政書士といった専門家と一緒に協議をすると良いでしょう。

必要書類を準備する

遺産分割協議書の作成をする際に必要になる書類があります。

まず、相続人であることがわかるように戸籍謄本を用意しましょう。相続財産であることやその評価額などが分かりやすいように、預金通帳や不動産登記事項証明書、固定資産評価証明書などを用意する必要もあります。

また、遺産分割協議書には相続人全員の実印での押印が必要です。これに伴って相続人は自治体に印鑑登録を行い、印鑑証明書を用意することが必要になります。

遺産分割協議書の書き方・作り方

不動産についての書き方

遺産分割協議書に不動産を記載する場合には、どの不動産か認識できるように不動産登記事項証明書に記載されている通りの表示をする点を注意する必要があります。

不動産の遺産分割方法としては、1つの不動産を複数人で分割するような「現物分割」、不動産を1人が相続し、ほかの相続人に現金などを支払う「代償分割」、不動産を売却して現金を分割する「換価分割」、不動産を複数人で相続する「共有」があります。

相続手続きをする際に相続財産を第三者に(例えば金融機関に不動産の情報など)知られたくないという場合には不動産についてのみ記載した遺産分割協議書を各種手続き用に別途作成することも可能です。

預金についての書き方

遺産分割協議書に預金について記載する場合には、誰がどの銀行口座からいくら相続するのかを記載する必要があります。また、遺産分割協議書には銀行名・支店名・口座番号などを記載する必要があります。

また、財産目録を作成するためにも、預金残高を正確に把握するために「残高証明書」を用意しておくと良いでしょう。なお、ひとつの預金口座から複数人が相続する場合などは相続手続きなどの際にそれがわかるように記載をする必要があります。

車についての書き方

相続財産に車が含まれていて、それを相続する場合には、運輸局にてその移転手続きを行う必要があり、その際に遺産分割協議書が求められることがあります。

遺産分割協議書には車の登録番号や車台番号などを記載する必要があります。したがってそれらを正確に記載するために「自動車検査証(車検証)」を用意しておくと良いでしょう。また、車の評価額などを事前に調査したい場合には遺産分割協議の前に査定を済ませて査定書などを用意しましょう。

有価証券・株式についての書き方

遺産分割協議書に有価証券・株式について記載する場合には、預金と同様に証券口座と誰がどの株式などを相続するのかを明らかにする必要があります。

その際に証券会社が発行する「残高証明書」を用意すると正確に記載することができます。また現在は原則発行されていませんが、被相続人が「株券」を所有している場合がありますので、本棚や金庫などを調査すると良いでしょう。

財産目録をつける場合

遺産分割協議を行う前に相続財産の調査が必要ということは既に紹介しました。そしてそのタイミングで財産目録を作成するとその後の相続手続きがスムーズに行うことができます。

財産目録とは、相続財産を整理してまとめた表のことをいいます。これを作成することによって相続財産やその評価額などが明らかになり、遺産分割の際に相続人間でのトラブルを防止することができます。

また、相続税を申告する際には財産目録の提出が必要になるので、遺産分割協議と並行して作成すると良いでしょう。

公正証書にする場合

遺産分割協議書の作成は相続人間で行うことができますが、その後の紛争を避けるために「遺産分割協議公正証書」を作成することもできます。

遺産分割協議公正証書は公証役場において公証人の関与の元で作成されることから、その内容について法的な不備や改ざん、変造を防ぐことができます。また、その原本は公証役場において20年間保存されるので、管理もしっかり行うことができます。

遺産分割協議書を作成したら

無事に遺産分割協議が終了し、遺産分割協議書を作成することができたら、最後にやらなければならないことがあります。ここではそんな最後の仕上げをご紹介します。

押印をする

前述した「遺産分割協議書作成前の準備」において遺産分割協議書の作成には実印が必要であることを紹介しました。

遺産分割協議書を作成できたら最後にその実印を使って相続人全員の押印を行います。そして遺産分割協議書には印鑑証明書を添付する必要があります。自治体に印鑑登録をした実印には、自治体が発行する印鑑証明書とセットで用いることによって本人確認機能が認められています。金融機関や法務局での相続手続きの際にはこの方法で本人確認が行われるので、認印で押印をしてしまわないように注意が必要です。

また、遺産分割協議書が複数ページにわたる場合にはそのページのつなぎ目に相続人全員の押印が必要になります。これを「契印」といいます。契印は遺産分割協議書に押印した印鑑と同じものを用いる必要があるので実印で押印することになります。

遺産分割協議書が3ページ以上ある場合などはそのすべてのつなぎ目に契印をする必要があります。この場合に製本テープなどで一冊にまとめておくと、表紙と裏表紙にある製本テープと紙の境目に押印をすることで契印となります。

相続人の人数分用意し、各自保存する

遺産分割協議書への押印が完了したら、それと同じものを相続人の人数分用意し、各自で保存します。これによって各自で相続財産の移転手続きなどの相続手続きを行うことができます。

また、遺産分割協議書の通りに遺産分割が行われていないなどのトラブルを回避できるだけでなく、もしトラブルが起きてしまった場合でも、相続人が各自で遺産分割協議書を保有しているのでそれが証拠となりトラブルを解決できることも期待できます。

遺産分割協議書を使って相続手続きを行う

遺産分割協議書が完成したら、その作成の目的の一つである相続手続きを行いましょう。

預金や有価証券、株式などの相続の場合には金融機関に遺産分割協議書などの書類が必要になります。必要書類の詳細は各金融機関がホームページなどで確認することができます。自動車の相続では運輸局、不動産の相続であれば法務局など行政機関での手続きの場合もそれぞれのホームページや電話で事前に必要書類を確認すると良いでしょう。

遺産分割協議書作成の注意点

ここでは遺産分割協議書の作成をする際によく発生する注意が必要な場合について紹介します。

相続人全員が集まれない場合は?

遺産分割協議をする際に、相続人全員が一堂に会して行うことでスムーズな遺産分割協議書の作成が可能ですが、相続人の事情や社会的状況などさまざまな理由によって集まることができない場合があります。その際にはメールや郵便、FAXなど証拠に残る形で事前に内容についてすり合わせることが推奨されます。

また最近では、パソコンやスマートフォンなどを用いたテレビ電話なども録画ができるので、そのような方法を使うことも考えられます。そして事前のすり合わせが完了したら遺産分割協議書案を作成して郵送し、問題がないようであれば正式な遺産分割協議書を作成して押印などを行う必要があります。

今まで紹介してきたように遺産分割協議書は相続人全員分を作成しすべてに押印が必要になります。このため、郵送で行う場合にはかなりの時間や労力がかかってしまいます。

相続人の中に未成年者がいる場合は?

未成年者が相続人として単独で遺産分割協議に参加し、遺産分割協議書に署名押印をすることはできず、必ず法定代理人が代わりに行わなければなりません。

法定代理人は通常であれば未成年者の親などが考えられますが、遺産分割協議の場合には親も相続人であることがよくあります。その場合には未成年者と親との間で利害関係がありますので、相続人である親は未成年者の法定代理人になることができません。このような場面では、家庭裁判所に「特別代理人」の選任を申し立て、選任された特別代理人が未成年者の代理人として遺産分割協議に加わります。

相続人の中に認知症の方がいる場合は?

認知症の方が相続人の場合には、その代理人として成年後見人が遺産分割協議に参加することが求められます。

既に家庭裁判所により後見開始の審判を受けている場合はもちろん、まだ受けていない場合には遺産分割協議をする前に家庭裁判所に後見開始の審判の申立てをして、成年後見人を代理人としてその後の手続きを行うことで、事前にトラブルを防ぐことができます。成年後見人には親族のほか、弁護士や司法書士などの専門家が就任することが増えてきています。

相続人の中に海外在住の方がいる場合は?

海外に在住している相続人が日本の住民票を抹消して海外に在住している場合には、印鑑登録及び印鑑証明書の取得ができないので、海外にある在外公館で「サイン証明書」を取得する必要があります。せっかく帰国したのにサイン証明書の取得をしていないともう一度サイン証明書を取得してこなければならなくなりますので注意が必要です。

また、相続人が集まれない場合には、「相続人全員が集まれない場合」で紹介した方法で行います。この場合にも実印と印鑑証明書またはサインとサイン証明書のどちらかの方法を用います。

遺産分割協議書後に新たな財産が見つかった場合は?

無事に遺産分割協議書を作成して相続手続きがすべて完了した後に新たな相続財産が見つかることは相続の場面では少なくありません。この場合に再度、遺産分割協議を行い遺産分割協議書の作成をすることはかなりの労力になってしまいます。そのため、事前にこのことを予測した文言を遺産分割協議書に規定しておくと良いでしょう。

具体的には「新たな相続財産が見つかった場合には、相続人Aがすべて相続する。」などの規定が考えられます。もちろん、再び遺産分割協議を行うことを規定することも可能です。

相続財産に借金がある場合は?

被相続人が生前に借金を負っていた場合、借金も相続財産に含まれます。つまり借金も遺産分割の対象となり、遺産分割によって被相続人の残した借金を返す義務を相続するということを意味します。

しかし、遺産分割によって借金をほかの相続人が相続したとしても、借金の債権者にはその効力は通用しないので、請求をされた場合、ほかの相続人は自身の法定相続分の範囲で借金を弁済する必要があります。また、遺産分割協議書の作成後に多額の借金があることが判明した場合には、借金の存在を知った時から3ヵ月以内であれば「相続放棄」をすることができる可能性があります。

代償分割が必要な場合は?

不動産などの相続財産を分割する方法として「代償分割」があることを「不動産についての書き方」で紹介しました。共同相続人のうち、一部の者が相続財産を取得し、代わりに金銭などを支払うという分割方法です。

この方法を使うと不動産を共有する場合と比べて、不動産を相続した後の管理や売却がしやすくなるというメリットがあります。代償分割をした場合には、遺産分割協議書にその旨を記載しないと、相続財産の代わりとして支払った金銭に贈与税が課せられてしまう可能性があるので注意が必要です。

遺産分割協議書の作成を専門家に依頼する

ここまで見てきた通り、遺産分割協議書は相続手続きを行う上で非常に重要です。その作成をスムーズに行えるかどうかが、相続手続きをスムーズに行えるかに直結し、後々のトラブル回避につながります。

遺産分割協議書を作成する際に集まる時間を割けない場合、必要な書類を集められない場合などには相続手続きに多くの時間と労力をかけてしまいます。また、相続に関する正確な法律知識を有しており、中立的な立場に立てる者が遺産分割協議にいない場合、可能なはずの権利主張などができずにトラブルにつながるということはよく起きてしまいます。

これらの場合には「行政書士」や「司法書士」といった専門家に依頼することで、スムーズで正確な遺産分割協議書の作成・相続手続きを行うことができます。

これらの専門家は相続手続きに関する正確な法律知識を有しているだけでなく、金融機関や行政機関の手続きを熟知しているので円滑に進めることができ、相続人間のトラブルを回避することができます。被相続人の望まないトラブルを避けるためにも、「行政書士」や「司法書士」「税理士」といった専門家に依頼すると良いでしょう。

まとめ

以上、遺産分割協議書の作成について解説をしてきました。相続はさまざまな要因によって複雑化し、多くの時間と労力がかかります。被相続人による遺言書が残されていない場合には、遺産分割協議書の作成が最も時間と労力のかかる作業といえるでしょう。

本稿でも紹介した未成年者や認知症の方が相続人にいる場合だけでなく、相続人と連絡が取れない場合や相続人間で意見が対立してしまった場合など、多くの要因が考えられます。

これらの事態に適切な対応をするため、「行政書士」や「司法書士」「税理士」などの専門家に依頼するという選択もよいかと思います。

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