親の借金は相続放棄するだけでは危険!相続放棄の手順とメリット・デメリット

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本記事の内容は、原則、記事執筆日(2020年12月2日)時点の法令・制度等に基づき作成されています。最新の法令等につきましては、弁護士や司法書士、行政書士、税理士などの専門家等にご確認ください。なお、万が一記事により損害が生じた場合、弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。
親の借金を相続放棄する方法
親の借金は相続放棄するだけでは危険!相続放棄の手順とメリット・デメリット

被相続人に借金があっても、相続放棄をすることで、相続人は借金を引き継ぐことなく自身の生活を守ることができます。

しかし、あなたが相続放棄をした借金は、消えてなくなるわけではありません。あなたの代わりに相続人になった人に返済義務が移るだけなのです。

本記事では、あなたが相続放棄をすることによってどのように相続権が移るのか、どうすれば誰にも借金を背負わせることなく、相続放棄ができるのかをご紹介します。

借金は相続放棄しても消えない

被相続人(亡くなった人)に多額の借金があったとき、相続人は、借金を相続しないために「相続放棄」を選択することができます。

しかし、相続放棄は、あなたが「はじめから相続人ではなかった」と認める手続きであって、借金を清算するものではありません。そのため、借金は次に相続人になる人たちに引き継がれ、思わぬ人に督促状や取り立てがいくことになります。

また、あなたが相続放棄することで、次に相続人になる人たち、親族との間で人間関係のトラブルに発展する可能性もあります。これを避けるためには、相続放棄を検討し始めた段階で、あなたの相続放棄によって相続人になる人への連絡や説明、事前の話し合いをすることが大切です。

TIPS

借金も相続することになる理由

相続では預貯金などプラスの財産だけでなく、借金などマイナスの財産も相続することになります。その根拠は民法第896条に「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない」という条文です。 「一身に専属したもの」とは、医師免許などの資格や会社役員の地位、生活保護の受給権などがあります。そのため、これらのものは相続の対象になりません。

あなたの相続放棄によって相続人になる人とは

あなたが相続放棄をすることによって、誰が相続人になるのかを知るためには、「相続順位」について理解する必要があります。

法定相続人と相続順位

いい相続 法定相続人


被相続人に配偶者がいるときには、配偶者は必ず相続人となります。さらに被相続人に子がいると、子が相続順位第1位です。法定相続分は、配偶者と子で2分の1ずつになります。

被相続人に養子がいるときも実子と同様です。また、被相続人に認知された子(非嫡出子)がいるときにも、嫡出子と同様の相続権があります。子が複数いるときには、子の法定相続分(被相続人の財産の2分の1)をすべての子で分け合いますが、割合は子の立場に関係なく平等です。

相続順位第2位:被相続人の父母が相続人になるケース

被相続人に子がいないときには、相続順位第2位である被相続人の父母が相続人になります。配偶者と父母で相続する場合は、父母の法定相続分は3分の1です。

また、相続順位第1位である子が相続放棄をしたときにも父母が相続人となります。

相続順位第3位:被相続人の兄弟姉妹が相続人になるケース

被相続人に子がいないケースで、すでに父母が亡くなっているときには、相続順位第3位である被相続人の兄弟姉妹が相続人になります。配偶者と兄弟姉妹で相続する場合は、兄弟姉妹の法定相続分は4分の1です。

また、先順位の子・父母の両方が相続放棄をしたときにも、兄弟姉妹が相続人になります。

思わぬ人が相続人になる代襲相続

「代襲相続」とは、相続が発生した時点で本来の相続人がすでに亡くなっているとき、その子が相続人になる制度です。

被相続人の子がすでに亡くなっているケースでは、その子(被相続人の孫)が相続人になります。さらに孫も亡くなっているときには、その子(被相続人のひ孫)が相続することが可能です。これを「再代襲相続」といいます。

代襲相続の例

直系尊属による代襲相続

被相続人の父母が相続人になったケースでは、父母がすでに亡っているとき、祖父母が生きていれば、代襲相続が可能です。父母や祖父母のことを直系尊属といいます。

被相続人の甥や姪による代襲相続

被相続人の兄弟姉妹が相続人になったケースで、すでに兄弟姉妹が亡くなっているときには、代襲相続で、その子(甥・姪)が相続人となります。

通常、被相続人に子や父母がいる状況で、甥・姪は、自分が相続人となるとは思わないのではないでしょうか。しかし、あなたが被相続人の子の立場で相続放棄をするとき、子であるあなたが相続放棄したい財産をほかの人が相続したいとは考えにくいといえます。

また、そのときに、被相続人の兄弟姉妹もすでに亡くなっているケースは、それほど珍しくないでしょう。結果として、あなたが相続放棄をした時点で、被相続人の甥・姪が相続人になることは、ほぼ確定していますので、早い段階で連絡をすることが、親族への負担を減らし、人間関係のトラブルを避けるうえで重要です。ある意味、相続放棄のマナーとも言えるのではないでしょうか。

欠格・廃除・相続放棄による代襲相続の違い

代襲相続は、本来の相続人が生きているときにも発生することがあります。それが「相続欠格」と「相続廃除」です。

相続欠格は、被相続人を殺害するなどし、刑罰を受けると対象となります。欠格事由に該当すると自動的に相続権がはく奪されるため、家庭裁判所への申立てなどは必要ありません。これに対し、相続廃除は、被相続人がある相続人に、なんらかの理由で相続をさせたくないとき、家庭裁判所に請求して相続権をはく奪します。家庭裁判所に申請すれば、被相続人の意思で取り消すことも可能です。

これら2つに関しては、相続人に子がいれば、代襲相続をすることができます。しかし、相続放棄の場合には、申立てが受理されると、「はじめから相続人ではなかった」とされるため、子に代襲相続は発生しません。

全員が相続放棄した場合の借金の行方

相続放棄 借金
全員が相続放棄をすると、債権者(被相続人にお金を貸した人)は、家庭裁判所に申立てをして、「相続財産管理人」を選任してもらいます。一般的に相続財産管理人に選任されるのは、弁護士です。

相続財産管理人は選任されると、被相続人の財産を精査し、プラスの財産があればそれらを処分して、債権者へ返済をします。複数の債権者がいるときの配当は、それぞれ均等です。

債権者への返済を行ったうえで、残っている財産があるときには、手続きをして国庫に帰属させます。

相続財産管理人が選任されないケース

相続財産管理人の申立てには、30万~100万円の予納金を支払う必要があります。そのため、債権者は、予納金や申立てにかかる費用以上の金額を回収できないと判断すると、相続財産管理人の選任の申立てをしません。

被相続人の財産が借金などマイナスのものだけであればあまり問題になりませんが、財産の内容によっては大きな問題になります。なぜなら、相続放棄をしても相続人には、「次の相続人が管理をはじめるまで」、財産を管理する義務があるからです。

例えば、財産の中に遠方の山林が含まれていたとすると、その管理だけでなく、万が一土砂崩れなどで、第三者に被害が出たときの賠償責任もあります。何も手続きをしないと、最後に相続放棄をした人は、永久にこの義務と責任を背負わなければなりません。

そこで、相続人が相続財産管理人の申立てをして、財産の管理をしてもらうケースもあります。費用はかかりますが、土地や家屋の管理にも費用はかかりますので、次の世代にまで義務を背負わせるよりはいいのではないでしょうか。

相続放棄の手順1:財産の調査

相続放棄の手続き自体は、借金が理由のときも、それ以外のときも変わりません。しかし、借金があるときの相続放棄では、手続き完了までの間、注意したい点があるのでご紹介します。

被相続人が亡くなったら、できるだけ早く財産の調査をはじめましょう。借金があることがわかっていても、知らない借金がないか、逆にプラスの資産はないのか、確認する必要があります。借金の確認は、督促状や被相続人の口座の引き落としなどをチェックすることで可能です。

督促状は、返済が滞ると送られてきますので、亡くなってからしばらくして届くこともあります。また、「金銭消費貸借証書」は、債権者、債務者(お金を借りた人)、保証人が所有している書類です。そのため、借金の内容だけでなく、保証人になっているかを確かめられます。

生命保険について

相続放棄は、プラスの財産も、マイナスの財産も受け取れなくなりますが、「被相続人の死亡によって受け取れるお金」の中には、相続放棄をしても受け取れるものがあります。
代表的なものとしては、

  • 死亡保険金
  • 死亡退職金
  • 個人年金

上記のようなお金です。
これらは相続財産ではなく、「受取人固有の財産」と考えられているため、相続放棄をしても受け取れます。ですから、相続放棄を検討するときには、プラスの財産に生命保険をはじめとしたこれらのお金を含める必要はありません。

ただし、相続財産にはならなくとも、「みなし相続財産」として扱われるため、相続税の対象になるので注意が必要です。

TIPS

みなし相続財産とは

民法では、死亡保険金などを相続財産ではなく、受取人固有の財産と考えるため、相続放棄をしても受け取れるようになっています。しかし、税法では、被相続人の死亡によって受け取れるお金も相続財産と考えるため、相続税がかかるのです。 このように、民法では相続財産ではなく、税法では、相続財産になるものをみなし相続財産といいます。

相続放棄の手順2:相続の方法を決める

相続には、相続放棄のほかに、単純相続、限定承認という相続の方法があります。単純相続は、プラスの財産もマイナスの財産もすべて相続する方法です。限定承認は、相続したプラスの財産の範囲で、マイナスの財産も相続します。

限定承認を検討すべきケースは、マイナスの財産がプラスの財産を上回っているときに、プラスの財産に自宅や事業、代々の土地など手放したくない財産が含まれる場合です。申し立てには、相続人全員の同意が必要なことや相続放棄に比べて手続きが複雑になるため、専門家に相談した方がいいでしょう。
3つの相続方法を比較して、相続放棄が最善であると判断したときには、手順に沿って手続きをおこないます。

相続放棄の手順3:必要な書類を集める

相続放棄申述書
相続放棄に必要な書類は、

  1. 相続放棄申述書
  2. 戸籍関係の書類

の2つです。
「相続放棄申述書」は、相続放棄を申立てるための書類で、相続人と被相続人の個人情報や相続放棄をする理由などを記述します。最寄りの家庭裁判所、または裁判所のホームページからダウンロードで入手可能です。
なお、相続放棄の手続きに必要な戸籍関係の書類は、被相続人との関係性で異なります。

相続放棄に必要な書類

被相続人との関係必要な書類
全員共通1. 被相続人の住民票除票又は戸籍附
2. 相続放棄する人の戸籍謄本
配偶者1. 被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本
被相続人の子または代襲相続者1. 被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本
2. 代襲相続者が申述人の場合は、本来の相続人の死亡の記載のある戸籍謄本
被相続人の父母・祖父母(直系尊属)1. 被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本
2. 被相続人の子(およびその代襲者)で死亡している人がいる場合、死亡した被相続人の子およびその代襲者の出生から死亡まで連続した戸籍謄本
3. 被相続人の直系尊属に死亡している人がいる場合、死亡した直系尊属の死亡の記載のある戸籍謄本
被相続人の兄弟姉妹または代襲相続者1. 被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本
2. 直系尊属の死亡の記載のある戸籍謄本
3. 被相続人の子(およびその代襲者)で死亡している人がいる場合、死亡した被相続人の子およびその代襲者の出生から死亡まで連続した戸籍謄本
4. 代襲相続者が申述人の場合は、本来の相続人の死亡の記載のある戸籍謄本

戸籍は、結婚や本籍地の移動があると新しく作成されます。それらすべてを集めたものが「被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本」です。そのため、被相続人の生前の状況によっては、数が多くなり、集めるのに時間がかかります。

相続放棄の手順4:書類を提出する

書類が揃ったら、

  • 収入印紙800円分(手数料)
  • 郵便切手(連絡用/金額は手続きする家庭裁判所によって異なる)

を添付し、「被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所」に書類一式を提出します。相続人の住所地の最寄りにある家庭裁判所や任意の裁判所を選ぶことはできません。

相続放棄ができる期間

相続放棄ができるのは、「相続が発生してから3カ月以内」です。この期間を「熟慮期間」といい、期間内に単純相続・限定承認・相続放棄のどの方法で相続するかを決めなければなりません。財産の調査などに時間がかかるときには、「相続放棄の期限の伸長」手続きをします。

また「相続が発生してから」が期間のはじまりになるので、相続放棄の場合には、「先順位の人が相続放棄をしたことを知ったときから3ヵ月以内」です。そのため、先順位の人が相続放棄をすることをあらかじめ知っていても、先に相続放棄の手続きをすることはできません。

相続放棄の手順5:相続放棄申述受理通知書を受け取る

書類一式を提出すると、自分の意思で相続放棄をしたのかなどを家庭裁判所が確認する「照会書」が送られてきます。指定された期日までに照会書に回答して返送すると、数日で「相続放棄申述受理通知書」が届きますので、受け取れば手続きは完了です。

申請内容が簡単なケースでは照会書が省略されたり、逆に複雑なケースでは、面談が設けられたりすることがあります。

相続放棄の手順6:債権者に相続放棄したことを連絡する

相続放棄の手続きが完了したら債権者にそのことを通知します。相続放棄をしたことの証明は、相続放棄申述受理通知書のコピーで認められることもありますが、銀行などでは、「相続放棄申述受理証明書」の原本の提出が必要です。

相続放棄申述受理証明書の申請手続きについて

「相続放棄申述受理証明書」は、相続人が相続放棄をおこなったことを家庭裁判所が証明してくれる書類です。

申請には、以下の書類を相続放棄したのと同じ家庭裁判所に提出します。

  • 相続放棄申述受理証明書交付申請書
  • 相続放棄申述受理通知書のコピー
  • 証明書1通につき150円の収入印紙
  • 身分証明書
  • 被相続人とのつながりの分かる戸籍謄本など(相続放棄したときと住所・氏名が異なるとき)

「相続放棄申述受理証明書交付申請書」は、相続放棄申述受理通知書に同封されているので、コピーして使います。申請回数や枚数に制限はありませんので、必要に応じて申請してください。

相続放棄を検討中にしてはいけないこと

相続放棄は、期間中に申請すれば、申請理由などで却下されることはなく、概ね認められますが、手続きを誤ると却下されてしまいます。その中で最も注意が必要なのが、相続放棄の検討中に「単純相続をすると認める行為」をしてしまうことです。

具体的には、

  • 被相続人の預貯金を使った
  • 被相続人の家具を処分した
  • 被相続人の携帯電話を解約した
  • 被相続人の貴金属を人に譲った

などがあります。また、借金・未払い金があるときには、次のことにも注意が必要です。

  • 被相続人の預貯金から借金の返済をする
  • 被相続人の預貯金から未払いの医療費を支払う
  • 被相続人の預貯金から未払いの家賃を払う

仮に相続放棄の手続きの検討中から手続き中にこれらの期限が来たからといって支払ってしまうと、相続放棄ができなくなる可能性があります。

支払いを保留するのが一般的ですが、どうしても支払う必要があるときでも、被相続人の預貯金からではなく、相続人の財産から支払いましょう。支払いについてどう対応するべきか、事前に専門家に相談するとより安心です。

遺産分割協議と相続放棄

過去には、「遺産分割協議」をおこなった後に、多額の借金が見つかった相続人が相続放棄を申立てたところ、認められなかった事例があります。

遺産分割協議とは、複数の相続人がいるときにどのように財産を分けるか話し合うことです。また、これらの話し合いの結果を文書にしたものを「遺産分割協議書」といいます。

相続放棄のメリット・デメリット

相続放棄のメリットは、借金の返済義務を相続しなくていい以外にも保証人や損害賠償請求の被告などの「立場」を引き継がなくて済むことがあります。

デメリットは、プラスの財産があっても相続できないことです。例えば、今現在住んでいる家が被相続人名義のときには住むところがなくなりますし、被相続人の事業で職を得ているときには職を失います。また、相続放棄は一度受理されると、その後、多額の預貯金が見つかるようなことがあっても撤回することはできません。

専門家に相談した方がいいケース

いい相続 行政書士
多額の負債があって相続放棄をするケースでは、手続きにミスがあって却下をされると取り返しのつかないことになります。少しでも不安があるときには、専門家に相談しましょう。

  • 期限内に手続きが終わらない可能性がある
  • 必要な戸籍関係の書類が多く集められない
  • 被相続人の最後の住所地が遠く、面談になったら対応できない
  • 被相続人の財産の全容が把握できない
  • 限定承認も検討したい

司法書士は、料金の相場が4~7万円ですが、依頼できるのは書類の代理作成と戸籍関係の書類を集めることに限定されます。弁護士に依頼すると、料金の相場は10万~20万円になりますが、家庭裁判所への書類の提出や面談の対応を依頼することも可能です。

また、債権者の中には、相続放棄の意思を伝えても、しつこく督促をしてくるケースがありますが、弁護士であれば、債権者との窓口にもなってくれます。

借金があるときの相続放棄のよくある疑問

借金があるときの相続放棄のよくある疑問とその答えをご紹介します。

Q:甥が親(自分の兄)の財産を借金が理由で相続放棄する予定です。いずれ相続人になることがわかっているので、今から相続放棄できませんか?

相続放棄ができるのは相続が発生してからです。つまりご両親がご存命の場合、ご両親が相続放棄をしてからでないと相続放棄はできません。

Q:借金と生命保険の死亡保険金がほぼ同額です。相続放棄したほうがいいですか?

生命保険は、相続放棄しても受け取れます。そのため、財産のプラス・マイナスの計算からは除外して考えてください。

Q:単純相続後に借金が見つかりました。相続放棄できますか?

借金があることを知らなかったことを証明できれば、知ったときから3ヵ月は相続放棄できます。ただし、知らなかったことを証明するのは難しいときも多いので、専門家に相談したほうがいいでしょう。

Q:相続放棄の準備中です。しかし、亡くなった父の借金について、明日が返済期限だと督促がきています。支払うべきですか?

相続放棄すれば支払い義務はさかのぼってなくなるので支払う必要はありません。また、相続人の財産から返済すると、単純相続を認めたことになる可能性もあります。返済を保留することで債権者とのやり取りなどに不安があるときには、専門家に相談してください。

Q:疎遠だった父が1年前に亡くなり、借金もあったようです。そのことを今日知りましたが、相続放棄できますか?

このようなケースでは、相続放棄の期限の3ヵ月は、自分が相続人であることを知ったときからになるので可能です。

Q:死んだ父に借金があるのですが、住んでいる自宅と事業を手放したくありません。借金を全額相続しなければなりませんか?

そのようなときには、限定承認を検討するといいでしょう。相続放棄に比べると、手続きが複雑なため、専門家に相談してください。

Q:8年前に死んで相続済みの父の借金の督促状が来ました。支払わないといけませんか?

借金にも時効があり、消費者金融からの場合、5年です。8年間督促がなかったのであれば、時効になっている可能性があります。しかし、自分で連絡してしまうと時効の中断など不利になる可能性があるので、連絡はせずに専門家に相談する方がいいでしょう。

Q:ある日、取引のない銀行から督促状が届きました。確認すると叔父の子(従姉妹)・親(祖父母)が相続放棄していました。叔父が死んだのは1年前なのですが、自分も相続放棄できますか?

叔父さんの兄弟姉妹であるあなたの親がすでに亡くなっているのであれば、あなたが代襲相続をすることになります。しかし、今回のようなケースでは、先順位の人が相続放棄をしたことを知ってから3ヵ月以内であれば、相続放棄が可能です。

Q:今年で18歳です。両親はすでに亡くなっており、この度、祖父も亡くなりました。祖父には借金があるので、相続放棄をしたいのですが、どうすればいいのでしょうか?

20歳未満の人は、ご両親が生きていれば、法定代理人として親が代理で手続きをします。しかし、ご両親がなくなっている15歳以上の相続人の場合には、代理人候補を自分で選んで家庭裁判所に申請します。その代理人が認められれば、未成年後見人として相続放棄の手続きをしてもらうことが可能です。

Q:知人の遺言で財産の半分を譲るとあったのですが、借金があると聞いたので、相続放棄したいです。できますか?

遺言で財産を譲ることを遺贈といいます。財産の半分と指定されているのであれば、プラスの財産だけでなく、マイナスの財産も引き継いでしまうので、借金があるケースでは、放棄も検討したほうがいいでしょう。また、特定の金品でなく、割合を指定して遺贈された人を、包括受遺者といいます。包括受遺者が遺産を受け取りたくないときには、遺贈の放棄という手続きが必要です。手続きの基本的な流れは相続放棄と同じになります。

Q:亡くなった父の借金の連帯保証人になっていました。相続放棄をすれば返済の義務もなくなりますか?

被相続人が第三者の連帯保証人になっているときには、相続放棄をすると保証人としての義務はなくなります。しかし、相続人自身が、被相続人の保証人になっているときには、返済の義務はなくなりません。

まとめ

相続放棄の制度は、被相続人の借金によって相続人とその家族の生活が脅かされるのを防いでくれます。しかしながら、借金が無くなるわけではないため、適切な対応を怠ると、ほかの人に借金を背負わせてしまうことになります。そうならないためには、相続順位を理解し、自分が相続放棄をすることによって相続人になる人に、きちんと説明することが大切です。

借金から逃れられても、周囲からの信頼を失ったということのないようにしましょう。また、手続きや債権者とのやり取りで不安があるときには、専門家に相談することも検討してください。

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